自重トレーニングとは器具を使わず自分の体重を利用したトレーニングのことです。
「いきなりジムに行くのもハードルが高い」
「通う時間がない」
そんな方でも自宅で簡単に全身を鍛えることができるメニューをご紹介いたします。
1週間のメニューの具体例も紹介するよ!
参考にしていただき、自分に合ったやり方で継続していくことで、理想のボディを手に入れましょう。
自重トレーニングの注意点
ボディメイクも筋トレも継続することにより結果がでます。
長く続けるためにも注意しておきたい点をしっかりおさえておきましょう。
筋トレ前後のストレッチ
筋トレの前後には軽くストレッチをするのがおすすめです。
ただし、筋トレの前と後では目的が違うためやり方も変わってくるので注意しましょう。
筋トレ前は、ケガの予防・ウォーミングアップ・可動域を広げるのが目的となりますので動的ストレッチを取り入れるのがおすすめ。
筋トレ後は、筋肉痛緩和・疲労軽減・リラックスが目的となりますので静的ストレッチを取り入れるのがおすすめ。
筋トレの前に静的ストレッチを長時間行ってしまうと、筋肉が伸びて収縮力が弱くなるから筋力が低下すると言われているので気をつけてね!
筋トレの前には動的ストレッチ、筋トレの後には静的ストレッチ、どちらも目的に合わせてうまく使い分けしていきましょう。
週2〜3回から始める
筋トレにより傷ついた筋肉は2〜3日かけて修復します。そのため、体の部位ごとに「1回鍛えたら2〜3日は休ませる」ことを覚えておいてください。
運動習慣のない方は、始めのうちはなるべく1回で全身をまんべんなく鍛えるのがおすすめです。
そのため、筋肉に修復の時間を与えるためにも週2〜3日の頻度から始めると良いでしょう。
一番大切なのは「定期的に長く続けること」です。
自分にあったサイクルを見つけ、慣れてきたら徐々に鍛える部位を分ける「分割法」を取り入れたり負荷や日数を増やしていくと良いでしょう。
全身を1度に鍛えるのではなく、部位ごとに分けて鍛える方法のこと。胸・背中・肩・腕・脚などの部位に分けて、1度のトレーニングで体の1部位のみを鍛え何日間かかけて全身を鍛えるもの
筋トレ歴が長い人たちは筋トレ種目も多く、1部位にかける時間が長いこともあり分割法を取り入れている人が多いよ。
正しいフォームが最重要
乱れたフォームでは狙った部位にアプローチできないだけでなくケガの原因にもなります。
フォームが間違っていれば筋肉への刺激も思ったところにいかず、違う部位ばかり鍛えてしまっていたなんてことも。
自重トレーニングとはいえ、正しいフォームで行うことは非常に重要になってきます。
正しいフォームは動画や書籍などでしっかり確認しましょう。
そして自分の姿をスマートフォンなどで録画し、正しくできているか見比べてみましょう。
形だけ真似してもうまく筋肉に刺激が入っていない場合もありますので、「どの筋肉を鍛えるためのトレーニングなのか」を理解したうえで行うことも大切です。
いつも形を真似するだけだからいまいちどこに効いてるか分からなかったのか
自重トレーニングの効果的なやり方
自重トレーニングの効果を最大限引き出すためのポイントも覚えておきましょう。
回数を多く行う
自重トレーニングの場合、自分の体重を負荷にするので器具を使うよりは負荷が軽く済みます。
その分、回数を多くし限界まで追い込みましょう。目安は1セット15回以上です。
インターバルは短めにする
インターバルとは、筋トレの1セットと1セットの間の休憩のことです。
自重トレーニングでは負荷が軽い分、筋肉の回復も早くなります。
そのためセット間の休憩を長く取りすぎると筋肉が回復仕切ってしまい、筋トレ効果が薄まることに。
インターバルは大体30秒くらいがおすすめです。
呼吸を止めない
トレーニングの際、種目によっては異なりますが下ろす時に吸い、上げる時に吐くのが一般的です。
動作中に息を止めると血圧や心拍数が上昇し、立ちくらみが起こることもありますので注意しましょう。
トレーニングの動作に慣れないうちは、呼吸のタイミングを気にするよりもとにかく「呼吸を止めない」ことを気をつけて行いましょう。
動作は正確に行う
自重トレーニングの場合は負荷が軽い分、よりゆっくりと丁寧に行う必要があります。
リズミカルに早い動作で行うとピンポイントに狙いたい部位を鍛えるというよりも有酸素に近い運動になってしまいますし、フォームも崩れやすいです。
鍛えたい部位を意識しながら、ゆっくりとした正確な動作で行いましょう。
上半身の自重トレーニング
まずは上半身の部位ごとにおすすめの筋トレを紹介します。
プッシュアップ(胸・二の腕)
大胸筋(胸)や上腕三頭筋(二の腕のうしろ)を主に鍛えるトレーニングです。正しいフォームで行えば体幹すべてを使うためお腹や背中まで引き締めることが可能です。
- 四つん這いの状態で手は肩幅より少し広め(1.5倍くらい)で胸の横につける
- 足を伸ばしてつま先を立て、頭から足までまっすぐの姿勢を保つ
- 体をまっすぐ保持したまま脇を締め、腕を曲げていく
- 胸が床につくギリギリまで下げる
- 地面を押して体を持ち上げ、腕を伸ばし切らないところまで上がる
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
胸を張った状態で全身をまっすぐ保持したまま動作できている
腰を反ってしまったり肩がすくんだ姿勢で動作している
始めはあがることができない人もいると思います。その場合は、膝をついて同じように動作をすればOKです。
また、ソファや台などに手をついて斜めの状態で同じようにプッシュアップの動作を行うところから始めても大丈夫です。
どちらのやり方も慣れてきたら通常のプッシュアップを挑戦するようにしてください。
ベンチディップス(二の腕)
上腕三頭筋(二の腕のうしろ)を主に鍛えるトレーニングです。腕の太さを気にする方は上腕三頭筋を鍛えることで引き締まった二の腕を手に入れられます。
- 椅子や台を背にして、脇をしめ手を体の後ろ側につく
- 手幅は肩幅程度に開いてつき足は前に伸ばす
- 腕を伸ばしてお尻を浮かせた状態からスタート
- ゆっくり腕を曲げ、肘が90度になるところまでお尻を落としていく
- 前腕を垂直にキープしたまま、腕を伸ばして上がっていきスタート姿勢に戻る
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
脇をしめ、上がる時も下がる時も同じ軌道でゆっくり動作できている
肘が開き下ろす時と上がる時の軌道が違う・体を深くおろしすぎる
通常の動作がきつい場合は、膝をかるく曲げることで上半身にかかる負荷を脚力でカバーするように行うと良いでしょう。
椅子や台は必ず動かない安定したものを使うようにし、ケガに注意して行うようにしてください。
バックエクステンション(背中)
背中を鍛えるトレーニングです。普段自分からは見えない場所だからこそ、特に年齢が出やすい背中。美しい姿勢を保つのにも背中のトレーニングはおすすめです。
- うつぶせの状態で両手は頭の後ろで軽く組むか耳の横にセットする
- 両足を肩幅程度に開きまっすぐ伸ばす
- 上半身と両足をゆっくり起こしていく(みぞおちは床につけたまま)
- 浮かしたところで2〜3秒キープ
- ゆっくりと上半身と両足を床に戻す
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
無駄に力まずに動作はゆっくりと行い、上で2〜3秒キープできている
反動をつけて勢いよく反らせてしまう
無理に上体を起こす必要はありません。数センチでも床から浮かせることができ、背中の筋肉を意識できれば大丈夫です。
反動をつけて動作をしてしまったり、反りすぎてしまうと腰を痛める原因になるので注意しましょう。
ドローイン(お腹)
お腹のコルセット筋といわれている腹横筋を鍛えるトレーニングです。一般的な腹筋(シットアップ)では鍛えにくいインナーマッスルと呼ばれるお腹の深部が鍛えられるのでお腹の引き締めだけでなく、姿勢改善にもつながります。
- 膝を立てて仰向けになる
- 手をおへその下にセットした状態で息を吸いお腹を膨らませる
- 息をゆっくりと吐ききって手が沈むくらいお腹をへこませる
- お腹をへこませたまま胸で小さく呼吸を繰り返す
- 20〜30秒キープしたら、ゆっくり元に戻す
5回程度連続して動作を行う1日3〜5セット
背中を丸めずにリラックスした状態で動作ができている
お腹の筋肉を意識せずへこませるために背中を丸めてしまう
ドローインは空腹時であればいつでもどこでもできます。仰向けでの動作に慣れてきたら座った状態や立った状態でもできますのでぜひ試してみてください。
プランク(体幹)
腹筋を中心に上半身全体(体幹)を鍛えられるトレーニングです。猫背など普段の姿勢の悪さが気になる方にもおすすめです。姿勢を保持するための筋肉を鍛えることができます。
- うつ伏せになり、腕を肩幅程度に開き肘は90度に曲げて床につける
- 腕とつま先を床につけたまま腰を浮かせる
- 背筋を伸ばし、体全体を一直線に保つ
- 呼吸は止めずに腹式呼吸を意識し30秒姿勢キープ
※呼吸は常に止めずに行う
30秒1セットとしインターバル30秒、可能なら3セット行う
頭からかかとまで一直線に保ち、呼吸を止めずに体勢をキープできる
肩がすくみお尻が上がったり下がったりした状態になっている
腹筋と背筋に力を入れ、顎は上げすぎないよう軽く引くことでお尻が上がりすぎたり下がりすぎた姿勢を防げます。
両手には力を入れず、腹筋や背筋に力を入れる意識を持ち行いましょう。
30秒キープが難しければ20秒1セットから始めてみてください。
ドローインやプランクは筋肉への負荷は少ないので毎日行っても大丈夫だよ!
下半身の自重トレーニング
続いて、下半身の筋トレについてご紹介します。ズボンやスカートをかっこよく着こなすためにもぜひ実践してみてください。
スクワット(脚・お尻)
太もも全体とお尻を鍛えるトレーニングです。どこでもできる上に、下半身の大きな筋肉を鍛えることができるので代謝アップにもつながります。
スクワットはいろんなバリエーションがありますが、まずは基本的なやり方を押さえておきましょう。
- 足は肩幅程度に開きつま先はまっすぐか少し外を向くぐらい
- 手は頭の後ろか胸の前に伸ばしておく
- 胸を張るが背筋はまっすぐキープしたまま2〜3秒かけしゃがむ
- 膝の角度が90度くらいまでしゃがんだら2〜3秒かけ立ち上がる
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
背中を丸めたりせず、膝がつま先の向きと同じ向きで動作できている
背中が丸まり膝が内側に入ってしまっている
足首が硬かったり、股関節の詰まりを感じる方はスクワットの動作がやりにくい場合もあります。
そういう方は、通常より少し足幅を広めに取ることでしゃがみやすくなりますので、一番しゃがみやすい足幅で行なってみてください。
足首の硬さや股関節の詰まりはむくみや姿勢不良・下半身太りの原因の可能性もありますのでぜひ日々のストレッチでのケアを忘れずに。
ブルガリアンスクワット(お尻・もも裏)
お尻、ハムストリング(ももの裏側)や内転筋(ももの内側)を鍛えるトレーニングです。お尻と脚との境目を作ることができ、ヒップアップできるだけでなく、片足で動作するのでバランス能力向上にもなります。
- 表面が固めの椅子や台を背に立つ
- 椅子や台に片足の甲を乗せ背筋を伸ばす
- 前方の足はしゃがみやすい位置に置く
- 前方にある足と膝が同じ方向を向いたままゆっくりと腰を落としていく
- 膝が90度くらいまでしゃがんだら背筋をまっすぐ保ったまま上がる
- 反対の足でも同様に動作する
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
背筋をまっすぐ保持し、体が左右どちらかに開かずに目線は前のまま動作できている
膝が内側に入り腰を反って動作してしまっている
用意する椅子や台はあまり高さのあるものだと動作もしずらく効かせられないので、膝くらいまでの高さのものを使いましょう。
また、足を置く位置によって効かせる場所が変わるという情報もありますが一番しゃがみやすい位置で動作することが確実です。足の位置がわからないという方は下記のやり方を試してみてください。
- 椅子または台に腰かける
- 足を前方に伸ばす
- 伸ばした時の足の位置がブルガリアンスクワットの前方に置く足の位置となる
ヒップリフト(お尻・骨盤底筋群)
お尻の大臀筋だけでなく、女性にとって欠かせない骨盤の底にある骨盤底筋群を鍛えるトレーニングです。骨盤底筋は子宮や膀胱、腸などを支えるハンモック状の筋肉です。
加齢や出産、運動不足などで骨盤底筋の働きが低下していき、腹圧性尿失禁など発症しやすくなります。こちらの予防のためにも欠かせないトレーニングです。
- 両膝を立て仰向けで寝る
- 両手は体側に置き、足は腰幅程度(手のひらと足の裏を床につける)
- お尻の筋肉を使ってお尻を膝と並行になる位置まであげていく
- 足裏でしっかり支えながらお尻をきゅっと締めた状態で上で3秒キープ
- 3秒かけ床にぎりぎりつく程度までゆっくりおろしていく
- お尻が床にぎりぎり触れたら、またすぐ持ち上げる
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット15回以上、インターバル30秒〜1分3セット
反動を使わずお尻の筋肉を意識してゆったり正確に動作できている
上半身に無駄に力が入り腰を反りすぎてしまう
お尻の筋肉を上で収縮、下で伸展させる意識を持って動作を行いましょう。
お腹に力を入れるようにすると体幹が安定し、無駄に腰を反る間違ったフォームを予防できます。
カーフレイズ(ふくらはぎ)
ふくらはぎの筋肉を鍛えるトレーニングです。ふくらはぎの筋肉を強化することで血行が良くなりむくみ改善につながります。
- 壁や椅子などに軽くつかまり、つま先をまっすぐ前に向けて立つ
- かかとを上げてつま先立ちになる
- 高い位置までかかとを上げたら2〜3秒キープ
- 2〜3秒かけてかかとを下ろしていく
- かかとが床に触れたらすぐにまたあげる
※呼吸は常に止めずに行う(下ろす時に吸い、上げる時に吐く)
1セット20回以上、インターバル30秒〜1分3セット
かかとを下げる時はゆっくり動作し、上げた時にはしっかりキープできている
上げ下げする時にリズミカルに動作し上でキープできていない
可能な方は、平面の床ではなく階段などでかかとが階段からはみ出るように立ち上記の動作を繰り返すとより効率的にふくらはぎを鍛えることができます。(危ないので必ず階段の下の方で手すりを持って行う事)
自重トレーニングの1週間メニュー
今回ご紹介した筋トレメニューで大体全身鍛えることができます。
最後に、実際の1週間のメニュー例をご紹介しておきます。
まず上記で説明したとおり、体の部位ごとに2日以上筋肉を休ませるのがポイントです。ポイントを踏まえ、具体的な取り組み方を見ていきましょう。
全身を1日で一気に鍛えるパターンと上半身・下半身で別々の日に鍛えるパターンで分けてみました。
始めのうちは無理に毎日やることを考えず、長く継続して行うことを考えメニューを組みましょう。
具体的なメニューと実際のトレーニング方法もわかったからさっそく今日からやってみるよ!
ドローインとプランクは2日以上休ませる必要がないから、オフの日でも取り入れてみてね!
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