ボディメイク=「筋トレ」のイメージを持っているのではないでしょうか。
間違いではないですが、ボディメイクで大事なのは筋肉をつけ代謝をあげるための「健康的なライフスタイルを身につける」ことです。
偏った知識のみで筋トレや食事制限を行うと健康的なライフスタイルとはほど遠いものになってしまいます。
筋肉を効果的に増やすためにも、まずは「筋肉」と「脂肪」の働きを知り、ボディメイクに活かしていきましょう。
- これからボディメイクを始めたい
- リバウンドを繰り返している
- ボディメイクの基礎知識を得たい
まずは「筋肉」を知ろう
身体を動かすために必要不可欠な筋肉ですが、構造やメカニズムは知っていますか?
筋肉の減少により病気やケガにもつながります。効果的に増やすため、まずはその働きを理解していきましょう。
筋肉とは
筋肉は大きく分けて、「骨格筋」「平滑筋」「心筋」の3つに分類されます。
- 「心筋」ー心臓を拍動させる
- 「平滑筋」ー血管や内臓を動かす
- 「骨格筋」ー骨に付着して関節を動かす
このなかで意識的に私たちが動かすことができ、筋トレで鍛えていくのが「骨格筋」です。
「骨格筋」は骨と骨をつなぐようについており、関節を動かしこの筋肉が伸び縮みすることで普段の何気ない動作からスポーツ動作まですべてが成り立っています。
ボディメイクだけでなく、健康的にいつまでも動ける身体でいるためには筋肉を維持したり大きくすることは重要です。
筋肉が成長するメカニズム
人間の体は、ストレスが加わるとそのストレスに耐えられるように適応する能力が備わっています。
筋肉もトレーニングによりストレス(負荷)を繰り返し受けることで、そのストレスに適応して成長していきます。筋繊維が傷つき、修復されるときに筋肉が徐々に大きくなるというしくみです。
そして筋肉の材料となるタンパク質を摂取し、疲労した筋肉を休ませ回復させることでより筋肉が強化されていきます。
筋肉の種類「速筋線維」「遅筋線維」
筋肉はひとつの細胞である筋線維が集合して構成されています。その筋線維には、大きく分けると「速筋線維」と「遅筋線維」の2種類があります。
- 素早く収縮することができる筋肉
- 瞬発力、発揮する力も大きいが、持久力には欠ける
- 代表的な向いているスポーツは短距離走・ウエイトリフティングなど
筋肉トレーニング(無酸素運動)によって筋肉に大きな負荷をかけ、できるだけ短時間かつ少ない回数でも疲れる重量で行うことで効率よく鍛えられる。
- 収縮するスピードが遅い筋肉
- 発揮する力小さいが、疲労しにくいため一定の力を長時間発揮し続けられる
- 代表的な向いているスポーツは長距離走・水泳など
速筋繊維に比べて太くなりにくく、体積が小さい。ランニング(有酸素運動)のような、少ない負荷で長時間かけて行う運動やトレーニングで鍛えられる。
だからマラソン選手はかなりの運動量の割に細く引き締まった筋肉なんだね。
速筋線維と遅筋線維は誰でも両方もっているけど、割合は人それぞれなんだ!
マラソン選手なら持久力が必要だから遅筋線維が多いみたいだね。
「脂肪」について知ろう
脂肪と聞くとあまり良いイメージをもたない方も多いですが、実は身体にとっては筋肉同様、必要不可欠な存在です。
身体にどんな働きをしているか知ることで脂肪とうまく付き合っていきましょう。
体脂肪とは
体脂肪とは、体内に蓄積された脂肪のことで、皮膚と筋肉の間に蓄えられた「皮下脂肪」、お腹の内臓周辺に蓄えられた「内臓脂肪」も含めた総称です。
憎まれがちな脂肪ですが、体の機能を正常に保つために必要なホルモンなどの物質を作り出すなど大切な働きをしてくれています。
特に女性にとっては正常月経の維持、妊娠・出産などに不可欠です。
また、エネルギーとして貯蔵し体温を保ったり外部の衝撃から内臓を守るという役目もあります。
- エネルギー源
- 細胞やホルモンの材料
- 正常月経の維持
- 体温を保つ
- 臓器の保護
- 脂溶性ビタミンの吸収助ける
体脂肪が増えるのはなぜ?
人間には、飢餓になった時に耐えられるよう食事から摂取して使い切らなかったエネルギーを蓄える仕組みがあります。
肝臓や筋肉にも余剰エネルギーを蓄えることはできますが、その量には限りがあるため、肝臓に入り切らず余った分が脂肪に変換されます。
よく脂質と糖質が太る原因だと思われていますが、結局【摂取カロリー>消費カロリー】となることが余分なエネルギーを脂肪として蓄えることにつながります。
つまり「食べ過ぎ」と「運動不足」が脂肪が溜まる主な原因です。
ちなみに一般的には内臓脂肪が落ちやすく皮下脂肪が落ちにくいと言われているよ!
体脂肪を減らすには
蓄えられた脂肪は、そのままにしているだけでは消費することはできません。
複雑なプロセスを経て脂肪燃焼は行われます。
脂肪燃焼のステップを簡単に説明すると以下のようになります。
- 空腹時や運動時に体のエネルギーが不足する
- 脳がエネルギー不足を感じると脂肪分解の指令を出す
- リパーゼと呼ばれる消化酵素が活性化する
- リパーゼにより脂肪細胞が脂肪酸とグリセロールに分解され血液中に放出される
- 脂肪酸が全身の筋肉に運ばれ、エネルギーとして消費される
まとめると、エネルギー不足を脳が感じることで脂肪細胞が酵素によって分解され、エネルギーに変換されるということです。
筋肉は育てて脂肪を減らすのに大事なこと
脂肪はなるべく減らしたい、無くしたいと考える方は多いです。
しかし、身体にとって大事な役割を担っている脂肪は健康のためにもなくすことはできません。
筋肉を育てるための運動や食事管理を行うことで、余分な脂肪のつきにくい身体を作り上げていくことが大切です。
そのために忘れてほしくないことは
- 過度な食事制限をしない
- 筋トレがメイン、有酸素はサブ
この二つです。以下、詳しく見ていきましょう。
過度な食事制限をしない
筋肉を作るにも脂肪を減らすにも食事管理は重要です。
脂肪を落としたいからと極端な食事制限をする方はまだまだ多く、実際に食事量を減らせば2〜3kgは簡単に落ちるでしょう。
しかし、この時数字で減って見えているのは脂肪ではなくただの水分と胃や腸の内容物です。
極端なことを続けていると代謝も落ちるため、筋肉が減り逆に脂肪のつきやすい身体へと変わっていきます。
短期ではなく長期で健康的な生活に変えていくことは、メンタルの安定や脂肪を減らすことにもつながります。
食事「制限」はせずに食事「管理」をしていきましょう。
筋トレがメイン・有酸素はサブ
もともと痩せ型・普通体型の方であれば有酸素が不要の場合もありますが、脂肪を積極的に落としていきたいなら有酸素運動は有効です。
筋トレの後に有酸素を取り入れる事で脂肪が燃焼しやすくなります。
しかし、有酸素により筋肉が分解されるとも言われています。
確かに長時間の有酸素運動によりエネルギー不足になれば筋肉の分解につながるでしょう。
筋肉の減少を心配するのであれば、有酸素と筋トレの時間を空ける・筋トレがオフの日に有酸素をする・筋トレ後の有酸素は30分程度のおさめる、というのもひとつの手です。
あとは筋肉の材料であるタンパク質の補給を忘れずに!
そもそも食べすぎてる人はエネルギー不足の心配はいらないし、筋肉がつくかどうかは有酸素の有無より「栄養が摂れているか」「筋トレで追い込めているか」の方が重要だよ。
まとめ:基礎を知ることが大事
ボディメイクをするなら知っておきたい筋肉と脂肪の働きについてご紹介しました。
筋肉は使わなければ減るし、極端な食事制限は逆に脂肪を増やすことにつながります。
なぜ筋肉や脂肪が増えるのか、なぜ減るのか、それぞれの役割を知ることで無茶なダイエットにはしることがなくなると嬉しいです。
筋トレと食事「管理」、たまに有酸素で健康的にボディメイクを続けましょう。
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